公開日 2023.02.28
最終更新日 2024.08.06
パソコンの仕様の最初の方に「CPU」ってあるけれど、「CPU」ってどう選べばいいの?
「CPU」はいわばパソコンの頭脳だから一番重要だね
でも、色んなのがあってどれがいいのかわからないの
Core何とかは少しわかるけど、世代によって違いがあるの?
そうだね。今から詳しく説明するね
お願い!タマちゃん
CPUとは?
CPU(Central Processing Unit)とは、日本語では「中央演算処理装置」と訳されている通り、まさに中央であらゆる作業の処理を行ういわばパソコンにおいての頭脳といえる部分です。
CPUの主な役割は「演算」「制御」です。この役割でもって、メモリからデータを読み込み、使用者がアプリなどから出した命令を解釈して演算・実行し、データを書き出すという働きをします。
「CPU」はごく小さなパーツですが、パソコンの性能を決める極めて重要な役割を担っており、このスペックが高いほど処理能力のスピードが上がり高負荷の処理もこなせるようになります。また逆にスペックが低くなればなるほど処理能力が低くなり、負荷のかかる処理のスピードが遅くなります。
しかし、スペックが高くなれば比例して価格も消費電電力も温度の上昇率も高くなります。
用途を考慮して最適な「CPU」を選びましょう。
CPUはこう見る!
CPUの性能は、主に【CPUの型】【コア数とスレッド数】【世代】【クロック数】から読み解いていきます。
例えば“HP ProBook 650 G8/CT”の場合は以下のようにあてはまります。
インテル® Core™ i7–8565U プロセッサー(4コア、8 スレッド、8MBキャッシュ、 1.80 GHz– 4.60 GHz )
ひとつひとつ解説していきましょう。
【CPUの型】
CPUのメーカーは主にインテル社とAMD社が一般的には知られています。
それぞれのラインナップと性能を以下の表にまとめてみました。
Intel製 | AMD製 | 概要 |
---|---|---|
Celeron | Aシリーズ | 低価格のパソコンに採用されることが多く省電力。ネット閲覧やメールのやり取りには十分 |
Pentium | Athlon | 低価格で簡単な動画閲覧や資料作成ができる |
Core i3 | Ryzen 3 | ネット閲覧や動画視聴、簡単な資料作成などライトな用途なら十分にこなせる |
Core i5 | Ryzen 5 | 軽めの動画編集やゲーム、本格的な資料作成など一般的な用途ができる |
Core i7 | Ryzen 7 | ゲーミング性能は上位機種に負けない性能を発揮。画像や動画編集などもこなせる |
Core i9 | Ryzen 9 | 一般ユーザー向けの最上位クラスでで、サクサクとオンラインゲームをしたい、動画配信をしたい人などにおすすめのハイエンドCPU |
Xeon | Ryzen Threadripper | ほぼ業務用向けの超ハイエンドCPU。サーバーや高いマルチスレッド処理を求めるクリエーター向け |
【コア数とスレッド数】
【コア数】とは、分かり易く言えばCPUのパーツの中にCPUが入っている数のこと。
言葉どおり核(コア)となる部分で、実際にデータを処理する中央処理ユニット。この核(=コア)が多いほど同時に処理できる能力が上がります。
1つのコアしかない場合、2つの作業を同時に行う場合1つのコアで交互しながらデータを処理せねばならずコアにかかる負荷も大きくなり、処理スピードは遅くなってしまいますが、コアが2つ以上あれば1つのコアで1つの処理を。もう一つのコアでまた別の処理を行うため同時に処理が進みます。また、その際の負荷もそれぞれ負担するため、処理スピードは速いままです。
コア数が増えれば増えるほど、同時に行える処理数は増えそれにより処理スピードも上がるということになります。
このように複数のコアがあることを「マルチコア」といいます。
【スレッド数】とは、分かり易く言えばCPUが担当できる仕事の数の事です。
「コア数」はCPUというパーツの中のCPU数でしたが「スレッド数」はソフトウェアから見た数の事です。
例えば「4コア・8スレッド」の場合ソフトウェアから見た時には、処理する部屋が8部屋あるとなります。
つまりスレッド数が多いほど、マルチタスクの処理能力が高いCPUということになります。
【クロック数】
【クロック数】とは、クロック周波数の事で「Hz(ヘルツ)」で表示され、CPUの処理スピードの速さを表しています。
こちらも数値が高いほど処理スピードが高いという事になります。
「1.80 GHz- 4.60 GHz」と表示されることが多いですが、前に記載されている数値がPCの通常動作する周波数で、後に記載されている数値はターボ・ブースト利用時の最大周波数となります。
【世代】
【世代】とはそのCPUの型番から判別します。プロセッサー型番の最初の1文字もしくは2文字がそれにあたり、世代数が大きいほど新しいとされます。
例えば、8565U プロセッサーの場合は、「第8世代」となります。世代数の次の数字も高い方が世代が同じでも性能が少し高くなります。
【GPU】※補足
これは補足ですが、CPUはPCの頭脳となるパーツですが、画像処理に関しては別の「GPU」と呼ばれるユニットが担当します。
画像処理(特に動画)にはかなりの負荷がかかります。CPUだけでは荷が重く、画像処理に特化した「GPU」が担当して処理します。この「GPU」に関しては、また別の記事で詳しく解説していきたいと思います。動画編集などの画像系高負荷作業を行う方はGPUにも注目してパソコン選びを行ってください。
まとめ
CPUについてご説明してきました。「いまさら聞けないメモリっていくつあればいいの?」でもご説明いたしましたが、CPUも性能が高ければいい(当然スペックは高いほど高性能)ではありますが、その分ご利用料金も上がります。
パソコンを何に使うかによって必要なスペックを考慮して、最高を選べなくても最適を選んでいただけたらと思います。