公開日 2023.02.07
最終更新日 2023.09.12
パソコンを借りたいんだけど、メモリって大きい方がいいよね?
ちょっとまって、タマみちゃん。
大きい方がいいけど、処理する内容によっては、そこまで必要ないこともあるよ
そうなんだ~!
適切なメモリ容量を知って、最適なパソコンを選ぶのも大事だよ
そうか~。詳しく教えてタマちゃん!
メモリとは?
そもそもメモリとは「Random Access Memory(RAM)」のこと。
主記憶装置とも呼ばれ、CPUと直接つながっていて、CPUが計算や処理をする場合に、一時的に情報を記憶しておく場所の事です。
パソコンの心臓部であるCPUと超高速でやり取りしながらデータの処理を行っているのです。
ここでよく混同されがちな「ストレージ」(HDDやSSD)との違いは、記憶を保管しておけるか否かとなります。
「ストレージ」は画像やデータを直接ユーザーが保存すれば、削除しない限りずっと保存されていますが、「メモリ」の場合はその処理の間だけ記憶しているので、電源を切れば記憶内容は消えます。また、直接ユーザーがアクセスする事も出来ません。
また、決定的な違いはその速さです。メモリはストレージの数倍から数百倍の速さで内容をCPUに届けます。
なので、メモリ容量が大きいほど処理の幅が大きくなります。
分かり易く例えるとしたら、「メモリ」は作業机のようなもので机には様々なノートや参考書・書類などが置かれそれぞれ行き来しながら作業を処理していきます。
また、「メモリの容量が大きい」というのは、作業台が広ければ広いだけ置ける物が増え、引出しから物を取出すことなく次の作業に移れて作業の効率があがるという事です。
処理が終われば机の上は整理され、必要でないものは片付けられていきます。処理された書類等は保管箇所に置かれ保存される場所が「ストレージ」です。「メモリ」が作業机に対して、「ストレージ」は引き出しやキャビネットと言ったところでしょうか。
メモリが足りないとどうなるの?
先ほどの項目で「CPU」と「メモリ」の関係をご説明しましたが、メモリの容量が処理するデータの内容に対して少ない場合、いわゆるメモリが足りない場合パソコンはどうなるのか。
答えは「パソコンの動作が重くなる(遅くなる)」です。
箱いっぱいに荷物が入っている中にいくら詰め込もうとしてもダメで、中の荷物を出すのを待って入れないと荷物は入らない。その待つ間だけ遅くなるといった具合です。
複数の処理を同時に行う場合、より多くのメモリ容量が必要になるという事です。
しかしこれは、メモリを増やしただけでは動作が“早くなる”のではなく、“遅くなりにくい”のだという事を頭に置いておいてください。
メモリは大きければいいのか?適正容量って?
メモリは大きければいいのか。これは「YES」でもあり「NO」でもあります。
確かに大きければ処理能力は高く、大きいのに越したことはないでしょうがメモリ容量が大きくなればなるほど、価格は比例して高くなります。
なぜなら、メモリ自体の容量単価が高いためです。
ユーザーが必要とする処理内容によってメモリ容量の適正を知り、最適なパソコンを選びましょう
メモリ容量と主な適正
4GB
現在のパソコンに置いて、最低ラインの容量がこちらになります。
Officeやネット閲覧、メールの送受信などのごく軽度な用途で一度に起動するアプリケーション(1つのアプリケーションのメモリ使用容量はそこまで大きくないもの)も2~3個くらいという場合はこのメモリ容量でも大丈夫です。
Zoomで講座受講などの受け手側としての使用ならこの容量でも大丈夫といえますが、画面共有等を行う場合は足りなくなります。
8GB
現在のパソコンに置いて、標準ラインの容量がこちらになります。
高度な処理が必要でない標準的な目的で使用する場合は、この容量を確保しておくとほぼ問題がないでしょう。
4GBでの作業に加え、動画を見ながらオフィスソフトを立ち上げて作業するなど、10~15個といった複数のアプリケーションを同時に行うことが出来、動画の閲覧もスムーズです。Zoomで双方向会議ならこの容量が快適。PCゲームには適応できるがこれが最低ライン。
16GB
16GBさらに高度なアプリケーション処理、例えば動画編集や3Dゲームといった使用をスムーズに行うなら、この容量は必要になります。
Zoom等を主催して、リアルタイムでの動画配信などを行うにはこの容量があるとよいでしょう。
ある程度メモリを消費する動画ソフトや描画ソフト等を快適に使用する事が出来ます。
32GB
4Kの動画編集、または長時間の動画エンコードなど、高負荷のかかる専門的な作業をマルチタスクとして行うような場合には、これくらいの容量が必要になってきます。
64GB
8Kの動画編集やモーショングラフィックスなどのクリエーター作業をマルチタスクとして行うような場合に必要となる容量です。
まとめ
メモリ容量が足りないとパソコンの動作が重くなり(遅くなり)ます。
かといって作業内容よりも過剰なメモリ容量を選んでしまうとコストがかかり過ぎます。
ごくライトに使うなら4GBで、コストと快適性を重視するなら8GB。ミドルユーザーなら16GBで軽めな動画編集や配信等に対応できます。ヘビーユーザー(クリエーター等)になると32GB以上が必要となってきます。
適正な容量を選ぶのは作業効率においてもコストにおいても大事です。