公開日 2022.08.30
最終更新日 2024.04.17
RyzenっていうCPUを最近よく見かけるけど、どんなCPUなの?
インテル製のCPUとどう違うの?
インテル社のCPUの対抗馬として登場したAMD社のCPUが”Ryzen”。
「Ryzen 7」と「Core i7]を比較して違いをみてみよう。
お願いします!タマちゃん!
Ryzenとは
Ryzenとは、インテル社のCPU、Intel Core i シリーズに匹敵する性能を有する、AMD社が開発した「Zenアーキテクチャ」を搭載した新世代CPUの事です。
読み方は「ライゼン」
メインストリーム向けとして「Ryzen 9」「Ryzen 7」「Ryzen 5」「Ryzen 3」の4グレードがあり、それぞれ「Core i9」「Core i7」「Core i5」「Core i3」の対抗製品となっています。
すなわち、「Ryzen 7」に対してなら「Core i7」が比較対象となります。
Ryzenの特長
Ryzenの特徴は、Apple社シリコンMシリーズのようにCPUとGPUが1つに合わさっており、互いにデータをやり取りしながら効率的に処理を行うことで、高速処理と省電力化が図れる点です。
また、コア数が同じでもスレッド数が倍になっている為、マルチタスク処理が得意なので同時にいろいろなタスクを行う方には向いていると言えます。
Ryzen 7とCore i7と比較してみよう
今回比較するのは、HP ProBook 635 Aero G8に搭載されているAMD Ryzen™ 7 5800UのCPUと2022年にリリースされたIntel製CPUのIntel Core i7-1255Uです。
基本データ
CPU | AMD Ryzen™ 7 5800U | Intel Core i7-1255U |
世代 | 第5世代 | 第12世代 |
アーキテクチャ | Cezanne (Zen 3) | Alder Lake U |
コア数 | 8 | 10 |
スレッド数 | 16 | 12 |
クロック数 | 1.90 GHz (4.40 GHz) | 1.70 GHz (4.70 GHz) |
GPU | AMD Radeon 8 Graphics (Renoir) | Intel Iris Xe Graphics 96 (Alder Lake) |
プロセス | 7 nm | 10 nm |
RAM | DDR4-3200 | DDR4-3200, DDR5-4800, LPDDR4X-4266, LPDDR5-5200 |
帯域幅 | 51.2 GB/s | 76.8 GB/s |
リリース日 | Q1/2021 | Q1/2022 |
Geekbench 5ベンチマークの測定結果を見てプロセッサの性能を比較してみましょう。
Geekbench 5, 64bit (Single-Core)での測定結果
(シングルコア試験とは、CPU コアを一つ、スレッドも単体のみ使用して処理のスピードを測定する事です。その為コアの数やスレッド数によって結果が変わることはありません。)
こちらでは、Intel製のCPUが若干優勢のようですね。
Geekbench 5, 64bit (Multi-Core)での測定結果
(マルチコア試験とは、全ての CPU コアを含み全てのスレッドを使用したときの処理スピードを測定する事です。その為コアの数やスレッド数によって結果は変動します。)
Ryzenの得意なマルチコアでの測定ではやはりIntel製を上回る結果が出ています。
まとめ
一般ユーザーには耳慣れない「Ryzen」ですが、自作パソコンなどのユーザーには人気を博しているようです。
性能としては前出のようにIntel製のCPU、「Core iシリーズ」にも引けを取らない実力をもっており、一つのソフトの処理能力の速さはインテル製に若干及びませんが、複数のソフトを同時に処理する場合はRyzenが優勢となるようです。